京扇子|金彩扇子作家米原康人 京もの認定工芸士である金彩扇子作家「米原康人」が、印刷では表現が難しい扇子本来の美しさ、格好良さを追求したオリジナル扇子を制作・販売しています。箔、紙、骨、扇面加工、折り、付け、全て伝統工芸技術で仕上げた上質なハンドメイド。普段から愛用されている方、馴染みのない方もお使い頂けるよう豊富なラインナップをご用意しています。

茶席扇子の柄の制作

海外向けネット販売の商品

暦の上では秋っぽくなってきた今日この頃ですが、扇子は夏に仰ぐだけが用途では無いので秋、冬は文化的な用途の扇子の制作がメインとなります。

 

今回ご注文頂いたのは海外向けのネット販売をされているお茶屋さんのオリジナル茶席扇子です。

 

数年前からチラチラとお声がけして頂いていたのですがこの度実際に制作、販売をしていくお話となりました。

 

 

お茶の世界には、その流派が好む大きさや規格があります。

 

その縛りは絶対的な物ではないのですが、教えておられる先生がどのような考えを持っているかでそれに従った扇子を持つのか、形式だけのものなので細かい事は問わないのかなど装備品も変わってきます。

 

扇子の役割としては挨拶時に結界を作ってへりくだるという作法に使われる以外はただ身につけていたり、近くにあるものです。

 

今回作ったのは表千家以外の流派が好む女性用5寸、男性用6寸という規格でとりあえず多数派で一般的に浸透している規格です。

 

 

柄の意味合いとしては、常に身近にある物としてお茶の世界の精神的な部分を表せていると良いなと考え、儚く、弱々しさを含みながら輝きを放つエモーショナルな美徳、瞬間を慈しむ心を表現したものになっています。

 

また図案としては、直線的な部分を多く含む事により現代の感覚にも受け入れやすい形にしました。

 

これから仕立てに入りますが試験的に様々な種類の骨をつけてみる事によってどの雰囲気がハマるか見る事になりそうです。

 

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